ソリューション・サービス

2019.06.28

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Cisco Systemsが目指しているCX(カスタマーエクスピリエンス)とは

去る6月9日~13日、Cisco Live! 2019がSan Diegoで開催されましたが、その一開催前の
Cisco Live Melbourne & Partner Experienceに、弊社からのメンバー4名と共に参加しました。Cisco Liveは全世界の各地域で行われるイベントで、メインとなるイベントは米国で実施されるシスコの顧客向けトレードショーで、同社の戦略や製品、ソリューションの発表と共に技術者向けのセミナートレーニングや、同社が提供する認定制度の試験等までと幅広く実施されます。今回は、そのアジアパシフィック・インド地域のCisco Liveイベントで、昨年に引き続き、オーストラリアのメルボルンにて開催されました。本イベントと並行してPartner Experienceというパートナー向けのイベントが開催され、同地域のシスコパートナーを代表するメンバーを集め、シスコの地域を代表するパートナー経営陣が直接各国、各地域市場のパートナーと会話し、意見交換や今後の方向性を確認し合う場となっていました。

本イベントに参加して、大きく感じたのは、シスコシステムズのようなグローバルベンダーの「モノからコトへのシフト」です。従来、イベントでは、新製品や新ソリューション等、「モノ」を中心とした発表が主なトピックスとなっていました。今回のイベントで強く印象に残ったのは、

  • CX(カスタマーエクスピリエンス)
  • Cisco DevNetコミュニティ活性化による同社IBN(Intent Based Network)製品群を活用したアプリケーション開発機能提供等、大きくは、既にある製品群を結合させてソリューション開発を促す機能

に関する発表でした。

同社のパートナービジネス組織のシニアバイスプレデントであるOliver Tuszik氏からは、現在、市場には大きく4つのキーとなる機会があると発表しています。

  • デジタリゼーション(Digitalization)
  • クラウドビジネス(Cloud Business)
  • 新しい客先バイヤー(New Customer Buying Center)
  • カスタマーエクスピリエンス(Customer Experience:CX)

同社は製品やサービスの物理的金銭的な価値だけではなく、どのようにその製品やサービスを顧客に利活用してもらい継続的に利用して価値を高めるか、販売・導入から販売後のライフサイクル全般を通した「顧客体験」に力を入れています。その一例が、ソフトウェアサービスを提供する米Adobe Systemsや米Salesforce.com社ですが、顧客の業務改善を支援する取組を「カスタマーサクセス」と言い、IT業界では、その言葉が広く知られるように今日なってきています。

出展:https://www.salesforce.com/jp/blog/2017/05/customer-success-02.html

前述にTuszik氏が挙げた4点は、すべて同社のカスタマーエクスピリエンスに集約されていると思います。

キーとなる1点目のデジタリゼーションでは、顧客がどのように製品やIT環境を利用しているのか、タイムリーにデータとして収集・分析できるかなど、顧客のアクティビティのデータ化を重視します。これは、GoogleやFacebookに代表されるような巨大企業が行っているように個人がどのように彼らのサービスを利用するかトラッキングしており、そのデータを分析することにより、より顧客のニーズに沿った提案を行うサービスを提供しています。イベントでは、DNA Centerを中心にネットワーク環境全般のデータ収集と可視化を行い、次のアクションを提示する、または自動的に処理を行う、というようなことを可能にする-例えば、ある異常を検知した際にインシデントケースを作成する等の次のアクションを自動的に処理するようなデモを発表しておりました。より、顧客のコンテキスト(時点での意味合い)を一連のデータとして収集し、分析し、次のアクションに繋げて価値を創造できるか、そういうことを可能とする基盤としてデータ化、総じて、デジタリゼーションが重要です。

次に2点目のクラウドビジネスですが、「所有から利用」に顧客の志向もシフトしています。クラウドテクノロジーの潮流は、パブリック、ハイブリッドやプライベートクラウドのように多様な利用形態の中、より顧客のビジネスと要望にあった最適なコンピューティングの環境が求められてきております。クラウドファーストが当たり前になりつつある今日、ネットワークやOpen APIの技術により、セキュアで最適に繋いで利用するクラウドシステムの構築が重要になってきております。同社では、クラウドインフラにてテレメトリーに代表されるような、顧客に関連したデータを活用することにより、顧客への新たな価値提供が可能になるのではと述べておりました。

3点目は、IT技術の現場活用が強まる中、ビジネスの現場担当が直接ITシステムを開発・導入するという流れが強くなっております。これに伴い、ITの特定技術を持つ情報システム部門から、ITをどのように業務に活用するか、主導権と予算は現場の方へシフトする流れがあると同社は述べています。顧客の志向が、手段としてのITから目的を達成させるITを意識しつつあり、同社は、顧客のビジネスに、どう寄り添えるのか、そのソリューションとサービスの提供が重要となると述べています。

これらポイントを踏まえ、顧客へ提供する製品やサービスの継続的な活用を通して「顧客体験」を最適化させていく、カスタマーエクスピリエンス(CX)へと繋がっていくのですが、同社としても、顧客に最も近いパートナー企業との協業に力を入れ、継続的な顧客ライフサイクル管理を推し進めようとしております。顧客ライフサイクルは、製品・サービスの選定、評価、導入、また、導入後の活用、応用から最適化、更なる活用範囲拡大まで、一連の継続的な流れを同社では、「Race Track」、車のレース場に例えています。最初は、選ばれるプロセス(Choosing)、次に、利活用するプロセス(Using)、そして、最適に活用されるプロセス(Loving)と、顧客から見た同社の立ち位置を表現しており、これらをライフサイクル管理し、継続的な顧客との関係性を管理していくという考え方です。

ここで、重要性が高まるのかDevNetコミュニティです。同社製品やサービスをプラットフォームとして、各種ソリューションを開発可能とするAPIをパートナー企業に開放し、上述したカスタマーエクスピリエンスの提供と共に、顧客体験を高めるソリューション開発の活性化を狙っています。イベントでは、その代表的なソフトウェアソリューションの企業として、Local Measure社の紹介がありました。彼らは、Cisco社の製品から提供される各種データをAPIで活用し、WiFi等のローケーションベースのリアルタイムデータを活用し、SNSやその他ツールを利用して顧客体験を高めるソリューションを展開しています。

出展:https://www.localmeasure.com/product

Ciscoが狙うプラットフォームとしてのネットワークがあり、このようなソリューションをコミュニティを形成しながら展開しようとしているのが印象深いです。

弊社も、そのパートナー企業の一つとして、今後、シスコシステムズの戦略と動きに注力していきたいと考えております。

(Cisco Live 及びPartner Experience at Melbourneサイト)

https://www.ciscolive.com/apjc.html?zid=cl-global

https://www.ciscolive.com/apjc/partnerxperience.html

 

 

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